US 版 Think with Google が 2026 年 1 月に公開した記事を基に日本語に翻訳し、編集しました。
視聴者が YouTube を訪れるとき、そこには明確な目的があります。視聴者は、信頼できる情報や、心が躍るエンターテインメント、そして見終わった後も心に残り続けるコンテンツを求めているのです。
人気 YouTube 番組の『Hot Ones』(英語)を視聴したり、テイラー・スウィフトの最新アルバムを深掘り(英語)したり、新しいスキンケアのルーティン(英語)を調べたり。こうした明確な目的を伴う、一過性で終わらない息の長い視聴体験こそが、YouTube の大きな特徴です。他のプラットフォームが短時間のトレンドを中心に回っている中で、YouTube では、クリエイター自らトレンドを作り出し、YouTube ならではのジャンルを掘り下げることで、長く愛されるチャンネルとしての地位を確立しています。データもこれを裏付けており、トップ 1,000 のチャンネルにおけるオーガニックの総再生時間のうち、平均 60% 以上が、公開から 30 日以上経過したコンテンツによるものでした(*1)。
企業がここから得るべきヒントは何でしょうか。それは、2026 年に向けて「クリエイターの視点」を取り入れるべきということです。今の時代に成功を収めるには、YouTube のトレンド(英語)と、クリエイターが築き上げてきた独自のジャンルを掛け合わせることが欠かせません。その最良の手本となるのが、クリエイター自身です。私たちは企業の成功を支援するため、YouTube のクリエイティブに精通したチーム「Creative Works」と協力し、Gemini を活用して 2025 年に世界中で最も視聴されエンゲージメントが高かった動画や広告を分析しました。その結果、クリエイターたちが切り拓き、YouTube の進化に合わせて姿を変えながら、いまや定番となった 10 のジャンルが明らかになりました。
以下のジャンルを詳しく見て、広告主がどのように活用して成果を上げたかもあわせてご紹介します。
1:チャレンジ
チャレンジ系のジャンルは、先の展開が気になるハラハラ感で視聴者を画面に釘付けにし、特に若い世代から支持を集めています。調査対象となった Z 世代の 58% が、過去 12 カ月間に何らかのチャレンジ企画に「参加者」として加わっています(*2)。
- 高難易度チャレンジ:欧米のスーパーマーケット大手 Aldi のシェフによる料理チャレンジ(ドイツ語)は、200 万人のグルメファンを魅了しました。
- スポーツ系チャレンジ:ファストフードチェーンの Sonic は、「パント、パス、キック」というスポーツ関連のチャレンジ(英語)の人気を活用し、12,000 件の「いいね」と 300 件以上のコメントを獲得しました。
- ゲーム形式の検証チャレンジ:L’Oréal は、YouTube で人気の美容クリエイターを起用し、「真実か罰ゲームか(Truth or Torture)」というチャレンジ(英語)のシリーズ企画を展開しました。このキャンペーンは、ブランドの認知度を 15% 向上させるという成果を上げました。
2:制作の舞台裏
YouTube の視聴者は、制作過程の独占映像を好みます。これがブランドに対する信頼感と親近感を高めることにつながります。
- メイキング映像:映画会社の Warner Bros. は、『ジョーカー2』の制作過程と出演者のインタビュー(英語)をファンに公開し、結果としてブランドの認知度を 2.5% 向上させました。
- 日常密着 Vlog(Day in the life):Google は、クリエイターのアリックス・アール氏と共同で、家族との夕食に出かける支度をする YouTube ショート(英語)を公開。800 万回もの視聴を獲得しました。
- ブランドドキュメンタリー:富士フイルムは、映画のようなショートフィルムで 200 万人の視聴者を魅了しました。
3:飾らない本音の対談
ブランドは商品を売り込むのではなく、本音で語り合う会話の中に自社ブランドを自然に溶け込ませています。
- 顧客へのスポットライト:マッチング アプリの Hinge は、自社アプリで出会ったカップルのストーリーを紹介(英語)し、ブランドの好意度を 6.01% 向上させ、広告効果によってブランド好意度が向上したユーザーを 25 万人以上獲得しました。
- ビデオポッドキャスト:大手金融機関の Chase は、ポッドキャスターのエリン・フォスター氏とサラ・フォスター氏と提携し、同社の Sapphire Reserve カードを旅行の必需品(英語)として位置づけました。
- オピニオンリーダーとしてのブランド:自動車メーカーの Volvo Trucks は、電気自動車を使った食材の輸送についてシェフにインタビュー(英語)しました。
4:DIY とハウツー
DIY やハウツーのジャンルは、視聴者の強い関心を引き出しており、過去 12 カ月間にアメリカ国内で DIY 関連動画が 50 億回以上視聴されています(*3)。このジャンルは進化を続けており、YouTube クリエイターは工夫を凝らした方法で視聴者に知識を提供しています。
- ショートコント:オンライン学習プラットフォームの Coursera は、学びと楽しさを兼ね備えたコンテンツ(英語)で、ブランドのサーチリフトを 24% 向上させることに成功しました。
- プロセスの公開:スキンケア ブランドの Aquaphor は、人気 DIY クリエイターのアリーシャ・マリー氏、そして彼女を支持する 700 万人以上のファンを巻き込み、時間をかけて丁寧に作る、お守りのような「エモーショナル・サポート・キット」を制作(英語)しました。
- 解決策の提示:フリマアプリの Depop は、衣服を売って副収入を得る方法をクリエイターに解説(英語)してもらい、ブランドの認知度を 5.71% 向上させました。
5:没入感のある音響体験
ASMR から、ミュージックビデオのような広告まで、ブランドは「音」を通して視聴者に没入感のある五感体験を提供しています。そして特定の層にピンポイントで深く響くエンゲージメントと感情的なつながりを生み出しているのです。
- ASMR:ラグジュアリーブランドの Miu Miu は ASMR を活用し(英語)、自社の香水と日常のルーティンとの結びつきを促しました。
- ミュージックビデオ:アパレルブランドの Gap は、ホリデーシーズンの合唱団によるミュージックビデオ(英語)で冬のコレクションを魅力的に描き、900 万回以上の視聴を獲得しました。
6:ランキング・まとめ
ランキング・まとめのジャンルは、次々とアイデアをテンポよく提示することで視聴者を最後まで引きつける力にたけています。先進的なブランドは、購買意欲の高い層にアプローチするため、よりニッチな、特化型のコンテンツに注力しています。
- 購入前の比較・検討ガイド:Apple は、6,200 万人の視聴者がどの iPhone 17 モデルを購入するか決めるためのガイド(英語)を提供しました。
- 実用的なヒント:アウトドアブランドの L.L.Bean は、愛犬と一緒にハイキングをするためのヒント(英語)を提供し、200 万人以上の犬好きにリーチしました。
7:「〜をやってみた」
「〜をやってみた」というジャンルは信頼を集めやすく、その実用性が高いことも数字が証明しています。Z 世代を含め、商品のクチコミや情報を探す際、YouTube が真っ先に選ばれています(*4)。
- 台本のないクチコミ:Popeyes(英語)、Arby’s(英語)、Jimmy John’s(英語)といった飲食ブランドは、クリエイターと協力して新メニューのクチコミ動画を制作しました。車内で撮影することでカジュアルな親しみやすい雰囲気の動画を演出しています。
- 使用前後の検証:スキンケア ブランド La Roche-Posay は、美容クリエイターによるシミ改善の体験動画(英語)を展開。一方、ヘアケア ブランド Klorane は、抜け毛対策のデイリーケア方法(フランス語)を紹介する形でジャンルを活用しました。
8:With me
このジャンルの動画は、画面越しに一緒にいるような感覚を視聴者に与えることで、視聴者が最後まで見続ける動画を実現しています。
- ハイファイ:旅行予約サイトの Expedia は、映画のようなアプローチを用いて、アゼルバイジャンを旅する映像作家と一緒に視聴者を旅行へ(英語)と連れ出しました。
- ローファイ:あるファッションクリエイターは、オークションサイト eBay で見つけた時計のスタイリング(英語)に全力で取り組み、900 万人近くの視聴者を喜ばせました。
9:リアクション
視聴者は体験の共有を求めています。オンラインの 14 ~ 44 歳の 64% が、イベント(たとえば、アカデミー賞、グラミー賞、コーチェラ フェスティバルなど)を視聴する際、それに対するリアクションや解説、関連するコンテンツがなければ物足りないと感じると回答しています(*5)。
- デモ動画:Google は、バスケットボール選手の ヤニス・アデトクンボ氏が Google Pixel 10 Pro の Gemini 機能にリアクションする様子(英語) を公開し、30 万人の関心を集めました。
- ファンの解説:Prime Video は、ドラマ『私たちの青い夏(The Summer I Turned Pretty)』のキャストがファンのコメントにリアクションする企画(英語)を実施し、ファンの盛り上がりをさらに加速させました。
- ティーザー動画:Sony Pictures Entertainment は、劇場版アニメ『チェンソーマン レゼ篇』に対するファンのリアクションを捉えながら、映画のシーンを巧みにちりばめたコンテンツ(英語)を展開しました。
動画を見る
10:公式発表
「次のブーム」をいち早く知りたい視聴者にとって、YouTube は公式発表や情報解禁の場として欠かせない存在であり、しばしば世の中のカルチャーの空気感を創り出す発信源となっています。
- クリエイターによって広がる公式広告:映画会社の Focus Features は、『Honey Don’t』の公式予告編(英語)とクリエイター広告(英語)を組み合わせてプロモーションを実施しました。この組み合わせにより、予告編のみを配信した場合と比較して、広告の視聴完了率が 32% 向上しました。
- インパクトの大きい商品発表:ラグジュアリーブランドの Saint Laurent は、俳優のクリストファー・ウォーケン氏を起用して冬のコレクションを発表(英語)し、1,600 万回の視聴を集めました。
2026 年の YouTube クリエイターとの共創に向けて
ここまでに紹介したジャンルを自社のマーケティングに最大限に活かすなら、YouTube クリエイターをパートナーに迎え、共に動画広告を作成することが最善の方法です。次のクリエイティブパートナーをお探しの際は、ぜひ YouTube クリエイター パートナーシップをご活用ください。また、さらに実践的なヒントを得たい場合は、YouTube で優れたビジネス成果を上げた広告を表彰する YouTube Works Awards Japan の作品事例集をご覧ください。
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