コンテンツに​進む

新しい​ Google 広告アカウントを​作成しますか?

新しい​ Google 広告アカウントを​作成しようと​しています。​新しい​アカウントを​作成しなくても、​1 つの​アカウントで​複数の​キャンペーンを​作成できます。

新しい​ Google 広告アカウントを​作成しますか?

新しい​ Google 広告アカウントを​作成しようと​しています。​新しい​アカウントを​作成しなくても、​1 つの​アカウントで​複数の​キャンペーンを​作成できます。

テレビ東京の​祖父江氏、​ADKマーケティング・ソリューションズの​根本氏が​考える​「コンテンツ」の​拡散力

下地 彩子

Social Module

共有

ドラマを​「作る」だけではなく、​「誰に、​どう​届けるか」まで​考えるのが、​今の​ドラマプロデューサーに​求められる​仕事です。​広告も​同じで、​ただメッセージを​伝えるだけでなく、​そもそも​広がる力を​持った​コンテンツを​作る​ことや、​広げ方まで​設計する​ことが​欠かせません。​では、​拡散力の​本質は​どこに​あるのでしょうか。

今回は、​YouTube の​広告賞​「YouTube Works Awards Japan 2025」で​審査員を​務めた​お二人──株式会社テレビ東京の​祖父江里奈氏​(プロデューサー)と、​株式会社ADKマーケティング・ソリューションズの​根本高明氏​(クリエイティブ・ディレクター)に​よる​対談から、​拡散される​コンテンツの​作り方を​探ります。

向かって左が株式会社ADKマーケティング・ソリューションズの根本高明氏(クリエイティブ・ディレクター)、右が株式会社テレビ東京の祖父江里奈氏(プロデューサー)

な​お、​同じく​審査員を​務めた​日清食品ホールディングス株式会社の​安武雅之氏​(宣伝部​長)と​株式会社博報堂の​石下佳奈子氏​(クリエイティブディレクター)に​よる​対談も​掲載しています。

心を​動かす動画広告の​作り方​:日清食品の​安武氏、​博報堂の​石下氏の​対談から

拡散力を​支える​ファンが​生まれる​コンテンツとは

拡散力の​源の​ 1 つと​して、​ファンの​力が​挙げられます。

祖父江氏は​ドラマ制作に​おいて、​「1 クール​(3 カ月)の​放送期間内に​どれだけ視聴者に​好きに​なって​もらえるか」​「放送後も​愛し続けて​もらえるか」を​常に​意識していると​いいます。​その​ファンを​生み出す鍵が​「共感」です。​「最近は​深夜ドラマで、​ブレイク前の​俳優を​起用する​ことも​増えています。​若手俳優の​ファンの​間では、​『売れる​瞬間を​見届けたい』『応援したい』と​いう​ファン心理が​あり、​それが​強い​共感に​つながります」

根本氏は、​「共感」から​発展した​形と​して、​広告に​おいては​「自己紹介したくなるような​心理を​引き出す」ことも​拡散の​ために​重要だと​指摘しました。​「広告での​拡散の​基本は​シェアです。​どう​シェアして​もらうかを​考えると、​『自己紹介的に​シェアしたくなる』設計が​ポイントに​なります。​『自分は​こういう​コンテンツが​好きなんですよ』と​伝えたくなるような​心理を​くすぐる​ことで、​シェアが​広がっていきます」

もちろん、​「拡散力=共感」と​いう​単純な​図式でもありません。​祖父江氏は​ドラマの​中でも​「幅広い​人の​共感を​生んで​ TVer などの​ストリーミングサービスで​再生回数が​伸びる​作品」も​あれば、​再生回数は​ほど​ほどでも​「グッズや​ DVD が​爆発的に​売れる​作品」も​あると​話します。

祖父江氏は​両者で​コンテンツの​作り方は​異なると​いいます。​「広く​届く​拡散力の​ある​コンテンツだけではなく、​ファンを​作る​狭く​深く​刺さる​コンテンツも​あります。​後者の​場合、​決して​共感や​憧れだけじゃない​要素が​入ってきます。​コンテンツの​目的や​タイプに​応じて、​拡散の​設計も​変えるべきです」

今の​時代に、​視聴者像を​どう​描くか

拡散を​考える​とき、​「誰に​届けるか」と​いう​視点も​欠かせません。​多様性が​重視され、​属性で​人を​くくれなくなった​今、​コンテンツを​作る​立場に​とって、​届けたい​人の​像を​描く​ハードルは​上がっています。

今の​時代に、​顧客像や​視聴者像を​描く​ための​ポイントは​どこに​あるのでしょうか。

株式会社ADKマーケティング・ソリューションズの根本高明氏(クリエイティブ・ディレクター)

根本氏は​「ブランドに​どんな​文脈を​与えるかが​重要」だと​話します。​たとえば、​保険商品 1 つ​取ってみても、​リスクヘッジと​いう​本来の​目的も​あれば、​資産運用や​貯蓄、​節税と​いった​目的も​あります。​それぞれの​目的や​購入背景に​応じて​商品の​必要性は​変わるはずで、​それを​必要と​する​人の​「文脈=ストーリー」も​変わってきます。​その​文脈の​共感性が​高ければ​高い​ほど、​顧客と​商品は​より​強く​結び​つきます。

特に​ YouTube は、​視聴者に​興味を​持ってもらえれば​長尺で​アプローチできる​ため、​単に​顧客像を​設定するだけではなく、​その​解像度を​上げ、​文脈を​与える​ことで​「商品や​ブランドの​必然性が​増し、​より​深い​ファンを​作り出せる」と​根本氏は​指摘します。

祖父江氏は、​加えて​自分を​視聴者と​重ね合わせる​ことが​多いと​話します。​「ドラマを​作り​始めた​頃から、​自分の​等身大か​プラスアルファくらいの​近い​距離の​テーマを​扱ってきました。​年を​重ねて、​自分の​悩みや​共感する​ことが​変わってきたら、​それに​合わせて​描く​ドラマも​変わっていきました。​自分が​興味ある​ことは​世間の​人たちも​興味が​あるはずだと​いう、​ある​種の​思い込みや​割り切りも​大切かもしれません」

株式会社テレビ東京の祖父江里奈氏(プロデューサー)

一方で、​それだけでは​「もの​すごく​狭い​世界しか​描けない」ため、​自分と​少し​距離の​ある​ドラマを​作る​ときには​「徹底的に​議論するしかない」と​祖父江氏。​「何百人、​何千人に​アンケートを​とって​考える​方​法も​ありますが、​単純な​調査や​回答からは​見えて​こない​ものも​あります」

これには​根本氏も​「広告制作でも​まったく​同じ」だと​賛同。​「最近の​打ち合わせでも、​n=1 の​話を​よくします。​大量の​定量調査や​定性調査の​データを​見るのではなく、​自分​自身も​含め、​届けたい​顧客像に​なり得る​人の​姿を​描こうと​議論します。​その​中で​拡散戦略が​見えてくることもあります」

拡散を​考える​とき、​YouTube を​どう​使えるか

ここまで​コンテンツや​広告の​拡散力に​ついて​議論を​深めた​ 2 人ですが、​改めて​今回の​審査や​対談を​通じて​「YouTube には​拡散を​生む土台が​ある」と​感じたそうです。

まず​根本氏は、​YouTube が​非常に​生活に​密着した​パーソナルな​存在である​ことを​指摘。​特に、​スマホで​見られる​ことは​ YouTube の​強みだと​話します。​「いつでも​どこでも​見られるし、​すぐに​シェアや​コメントが​できるのは​テレビには​ない​強みです。​2 次、​3 次、​4 次と​どんどん​行動が​派生していきやすいのが​大きいですね」

祖父江氏も​ YouTube が​生活に​浸透している​点に​同意しながら、​「たとえば​新しい​時計が​欲しいから​トレンドを​見たいなと​思ったら、​興味の​ある​コンテンツが​すぐに​出てくる。​それだけでなく、​私が​興味を​持ちそうな​ことまで​提案してくれるので、​調べるだけ、​受け取るだけの​一方​向の​メディアではないなと​強く​感じます」と​話します。​こうした​メディア特性が、​拡散を​生む土台に​なっていると​指摘しました。

さらに、​拡散を​考える​上で、​2 人が​重要な​存在と​して​挙げたのが​ YouTube ショートです。​「歯磨きしながらでも、​お料理しながらでも​見てしまう」と​いう​祖父江氏は、​ドラマの​拡散でも​「切り​抜きの​ショート動画」が​非常に​効果的だと​いいます。

「以前は​視聴者が​アップしていましたが、​最近では​制作側が​テロップを​付けるなどして、​切り​抜き動画を​準備するようになっています。​ネタバレは​気に​せず、とにかく​印象的な​セリフや​シーンを​切り取る。​だから​最近では​『ドラマは​見た​ことないけど、​この​シーンは​知っている』みたいなことも​全然​あります」

その​他に​今回の​審査の​中では、​YouTube の​コメント欄の​使い方にも​議論が​及んだそうです。

根本氏は​「コメント欄を​オンに​するのは​企業に​とって​勇気が​必要な​こと」としながらも、​「あえて​開放する​ことで、​見てくれた​人の​意見を​吸い​上げることが​できたり、​議論が​活発に​なったりして、​拡散に​つながるメディアの​特性は​あります。​また、​コメント欄を​開放する​こと自体が、​その​企業の​スタンスを​表明する​ことにも​なるかもしれません」と​話しました。

審査の​中で、​2 人が​強く​共感した​作品とは

対談の​最後に、​改めて​今回の​アワードの​審査で​強く​共感した​作品や​人に​シェアしたくなった​作品を​聞きました。​共に​「たくさん​ありすぎて、​選べない」としながらも、​まず​根本氏が​挙げたのは、​日産自動車株式会社の​ 90 周年記念ムービー『NISSAN LOVE STORY』です。

「日産の​名車と、​それに​まつわる​人物との​エモーショナルな​ラブストーリーです。​4 分以上の​長尺にも​かかわらず​最後まで​見たくなる、​何度も​見返したくなる​レベルに​到達している​作品性が​すごいと​思いました。​もちろん、​人気の​タレントや​アーティストを​起用している​効果も​あると​思いますが、​この​広告が​訴えかけてくる​エモーショナルさの​本質は​そこではないと​思います。​90 年の​歴史の​中で、​人々の​心の​中に​ずっと​生き続けてきた​『日産愛・クルマ愛』や​『共感性の​ある​機微』を​ YouTube らしい​仕掛けと、​圧倒的クラフト力で​描き切っていて、​審査員と​いうより、​一視聴者と​して、​理屈を​超えて​好きに​なってしまった​素晴らしい​作品でした」

日産自動車株式会社の 90 周年記念ムービー『NISSAN LOVE STORY』

動画は​こちら

祖父江氏が​挙げたのは、​株式会社カネボウ化粧品の​『I HOPE. KANEBO』でした。​「実は、​最初に​この​広告を​見た​とき、​泣いてしまったんです。​こんなに​自分が​肯定されて、​元気づけられた​と​感じた​ことは​初めてでした。​まさに​これが​共感ですね」

ただ​「自分が​女性と​いう、​化粧品メーカーの​顧客と​して​ど​真ん中だったからかもしれません」と​言う​祖父江氏に​対して、​「多様性や​化粧品を​通して​生きる​力を​得ると​いった​テーマを​設定した​こと​自体が​素晴らしかった」と​根本氏も​絶賛しました。

株式会社カネボウ化粧品の広告『I HOPE. KANEBO』

動画は​こちら

同じく​審査員を​務めた​日清食品ホールディングス株式会社の​安武雅之氏​(宣伝部​長)と​株式会社博報堂の​石下佳奈子氏​(クリエイティブディレクター)に​よる​対談も​掲載しています。

心を​動かす動画広告の​作り方​:日清食品の​安武氏、​博報堂の​石下氏の​対談から

311_YTWorks_Author_22.2e16d0ba.fill-228x220.format-webp

下地 彩子

YouTube Ads マーケティングマネジャー

ページ​先頭に​戻る