コンテンツに​進む

新しい​ Google 広告アカウントを​作成しますか?

新しい​ Google 広告アカウントを​作成しようと​しています。​新しい​アカウントを​作成しなくても、​1 つの​アカウントで​複数の​キャンペーンを​作成できます。

新しい​ Google 広告アカウントを​作成しますか?

新しい​ Google 広告アカウントを​作成しようと​しています。​新しい​アカウントを​作成しなくても、​1 つの​アカウントで​複数の​キャンペーンを​作成できます。

商品ジャンルごとに​購入の​トリガーを​比較:買いたくなるを​引き出すために​:パルス消費を​捉える​ヒント​(4)

小林 伸一郎

Social Module

共有

前回は、​6 つの​直感センサーの​特徴を​紹介しました。​最終回と​なる​今回は、​消費財と​耐久財の​カテゴリー別に、​それぞれの​消費行動の​特徴を​分析していきます。

直感センサーから​見る​消費財と​耐久財の​比較

下の​チャートは、​消費財 (ヘアケア、​ソフトドリンク、​ビール類、​生鮮食品) と​耐久財 (洋服、​車、​生活家電、​情報家電) を​比較した​ものです。

6 つの​直感センサー 反応の​しやすさ

買いたくなるを引き出すために - パルス消費を捉えるヒント

水準の​違いは​ある​ものの、​おおむね反応順位は​似通っているように​見えますが、​いく​つか​差異も​あります。​耐久財では、​自分の​ライフスタイルに​合っている​商品なのか、​今の​自分​向きの​商品なのか、と​いう​「フォーミー」が​「セーフティ」よりも​高くなる​傾向です。​それに​対して、​消費財では、​より​効率的な​買い物を​したいと​いう​「パワーセーブ」の​感度が​高まります。

カテゴリー別に​見る​直感センサーの​特徴

ここから、​それぞれの​カテゴリー別に​直感センサーの​特徴を​読み解いていきます。​消費財では​ヘアケア、​ソフトドリンク、​ビール類、​生鮮食品を​取り上げ、​耐久財では​洋服、​車、​生活家電、​情報家電を​取り上げます。

ヘアケア商品の​直感センサー

買いたくなるを引き出すために - パルス消費を捉えるヒント

ヘアケア: この​カテゴリーでは、​「セーフティ」と​「フォーミー」の​高スコアが​目立ちます。​「コストセーブ」に​関しては、​他の​カテゴリーと​比べやや​低い​ことから、​お得感よりも、​安全性や​自分らしさに​反応する​傾向が​ある​ことが​わかります。​知らなかった​ものに​反応する​「アドベンチャー」の​スコアが​低く、​「パワーセーブ」が​高い​ことから、​一度​自分に​適した​商品だと​感じたなら、​継続的に​使い続ける​行動が​想定できます。

ビール類・​ソフトドリンクの​直感センサー

買いたくなるを引き出すために - パルス消費を捉えるヒント

ビール類: この​カテゴリーで​目立つ​特徴は、​「セーフティ」​「フォーミー」への​反応が​低いのに​対し、​「アドベンチャー」が​高い​数値を​示している​ことです。​この​ことから、​現在販売されている​商品の​安全性に​対する​懸念は​低く、​継続購入よりも、​目新しさに​よる​トライアル購入が​多く​発生している​ことが​見て​取れます。

ソフトドリンク: ソフトドリンクに​関しては、​ビール類と​同様、​商品の​安全性に​対する​懸念は​低く、​また​特定の​ブランドに​自分らしさを​投影する​傾向も​あまり​ありません。​一方、​ビール類ほど​「アドベンチャー」の​スコアは​高くなく、​「パワーセーブ」が​目立つことから、​この​カテゴリーでは​目新しい​ものを​選ぶ​喜びではなく、​効率的な​購入が​求められる​傾向が​あるようです (例: すぐに​その場で​購入できる​商品など)。​そして、​そこに​複数の​ブランドが​あれば、​以前​購入した​もの​ (=知覚リスクのより​低い​もの​) が​瞬間的に​選ばれる​ことになります。

生鮮食品の​直感センサー

買いたくなるを引き出すために - パルス消費を捉えるヒント

生鮮食品: 生鮮食品は​すべての​カテゴリーの​中でもっとも​「セーフティ」スコアが​高い​カテゴリーです。​「コストセーブ」に​対する​感度は​中程度である​ことから、​安全か​つコスパの​良い​ものを​選ぼうとする​傾向が​わかります。​生鮮食品で​目立つのは​「フォロー」の​高さです。​これは、​多くの​人が​選んでいる​ものだから​安全だろうと​いう​感覚に​よる​行動でしょう。​テレビの​情報番組で​紹介された​食品が​その​日に​売り切れると​いう​現象は、​この​直感センサーに​よる​ものと​考えられます。

洋服の​直感センサー

買いたくなるを引き出すために - パルス消費を捉えるヒント

洋服: 意外なようですが、​洋服は​ 6 つの​カテゴリーの​中でもっとも​「フォロー」​スコアが​低く、​「アドベンチャー」も​高く​ありません。​一方、​目立っているのは​「パワーセーブ」です。​この​ことから、​今の​時代は、​自分に​合う服を​効率的に、​あまり​エネルギーを​費やさず​購入できればいいと​感じている​人が​多数であると​わかります。​ファッション雑誌を​チェックして、​ウインドーショッピングに​出かけると​いう​行動は、​少数派に​なってきているのかもしれません。​誰かを​インスタグラムなどの​ SNS で​フォローする​行動も、​その​人が​着ている​ものなら​自分にも​合うと​信じる​ことができ、​自分で​考えなくても​良い​「パワーセーブ」の​センサーに​反応している​ものでしょう。​ファッショナブルでありたいと​いう​冒険心や、​今の​自分とは​違う​自分に​変わりたいと​いう​気持ち(=​「アドベンチャー」)は​それほど​強くないようです。

生活家電・情報家電の​直感センサー

買いたくなるを引き出すために - パルス消費を捉えるヒント

生活家電: この​カテゴリーでは​「フォーミー」が​非常に​高く、​大きさ、​機能、​デザインなどの​要素が​現在の​自分の​生活に​合っているかが​もっとも​重要である​ことが​わかります。​さらに​「セーフティ」、​つまり​安全性に​ついても​高い​反応を​示しています。​生活家電は、​購入に​際して​「コストセーブ」に​対する​センサーが​比較対象の​なかでもっとも​高い​一方、​「パワーセーブ」は​最も​弱くなっています。​この​ことから、​まず​オンラインと​オフライン双方で​比較検討を​重ねた上で、​買うべき​商品を​見つけ、​それを​底値で​買うと​いう​行動が​もっとも​普及している​カテゴリーの​ 1 つだと​わかります。

情報家電: 生活家電とは​対称的に、​情報家電カテゴリーでは​「コストセーブ」の​反応値が​低く​出ているのが​特徴で、​現段階では​まだ、​高額でも​仕方ないと​感じている​ことがうかが​えます。​また、​「パワーセーブ」の​センサー反応値は​生活家電に​比べてやや​高い​ことから、​情報家電を​選択する​ことの​困難さや​面倒を​感じている​ことも​わかります。

自家用車の​直感センサー

買いたくなるを引き出すために - パルス消費を捉えるヒント

自家用車: ​「セーフティ」が​高い​スコアを​示しているのが​この​カテゴリーです。​これは、​車に​対して​求める​ものが​安全性能である​ことを​反映した​結果である​ことは​想像に​難く​ありません。​一方で​「コストセーブ」の​スコアが​低い​ことから、​「安かろう、​悪かろう」と​いう​意識が​まだ​存在しているようです。​さらに、​「アドベンチャー」の​スコアが​高く、​「パワーセーブ」の​スコアは​低いことも​目立ちます。​この​ことから、​現在車は​めったに​買う​機会の​ない​買い物であり、​購入しようと​検討を​開始してから​ようやく​知る​ことに​なる​多様な​情報は、​生活者に​とって​興味深い​コンテンツであり、​詳しい​知識を​得る​ために​時間を​かけて​調べる​ことが​当然視されている​ことが​わかります。​逆に、​購入を​考えていない​期間には、​車に​関する​情報収集は​行われていないようです。

デジタル化に​よる​新たな​買物行動の​高まり

生活が​デジタル化されるに​従い、​いつでも、​どこから​でも​買い物が​できる​環境に​なりました。​今の​時代に​起きている​リアルな​現状を​把握する​ため、​日本人は​どのような​判断基準に​よって​商品を​選択しているのかと​いう​テーマに​ついて、​グーグルは​さまざまな​角度から​観察、​調査、​分析を​進めました。​今回の​連載では、​その​全容を​ 4 回に​わたってお伝えしました。

見えてきたのは、​今の​時代、​多くの​人は​未知の​商品を​買うことに​躊躇せず、​何を​買うかに​ついては、​結果と​しての​買い場に​至って​決断すると​いう​傾向です。​買い物の​起点は​スマートフォン上で​発生しており、​な​おかつ​「なんとなく」面白い​情報を​探すと​いう​暇つぶしのような​情報検索から​スタートする​ケースが​多いことも​わかってきました。​当初は​特定の​商品を​買うつもりは​なく、​スマホでさまざまな​情報行動を​取るうちに、​偶然​行き当たった​情報が​刺激と​なって​購買意識が​誘発され、​その​瞬間、​直感に​訴えかけてきた​商品を​買うと​いう​流れが​あるようです。

「探索、​ピンとくる​ (センサーに​反応)、​買う」と​いう​消費行動は、​「 Explore - Hit - Action 」と​いう​公式に​落とし込むことができます。​この​タイプの​行動は、​これまで​前提と​されてきた​「知って、​調べて、​買う​ ( Aware - Reserach - Action )」とは​順序と​スピードが​まったく​異なります。​この​新たな​消費行動を、​いかに​して​自社の​商品や​サービスの​マーケティング戦略に​織り込んでいくか。​この​ことが、​今後の​マーケティング活動に​おける​重要な​課題と​して​問われています。

コンシューマーマーケットインサイトチーム リサーチ部門統括 (日本 | 韓国) 小林 伸一郎

小林 伸一郎

コンシューマーマーケットインサイトチーム リサーチ部​門統括 (日本 | 韓国)

出典 (1)

* 記載が​ない​データ・数値は、​全て​ Google コンシューマーマーケットインサイトチームに​よる​調査
定量調査: 10,000人 / 男女 25 - 64 歳 / 半年に​ 1 回 は​消費財 / 耐久財を​ EC で​購入する​人
定性調査: 事前課題 126 人 / 本調査 12 人
消費財: ヘアケア / ビール類 / ソフトドリンク類 / 生鮮食品
耐久財: 洋服 / 生活家電 / 情報家電 / 自家用車 ( 自家用車に​関しては、​1年以内​購入者 )

ページ​先頭に​戻る