大阪を拠点に、法人向けに住宅用建築資材や太陽光発電施設の架台となる資材の開発・製造・販売を行う建築資材メーカー、奥地建産。同社はオリジナル製品の販売を進めていましたが、全国に 2 万社以上もある工務店に対して、自社にはオリジナル製品を担当する営業職が 3 名しかおらず、網羅的な営業ができないという課題を抱えていました。そこで、全国の多数のユーザーと接点を持つことができる Google 広告の自社運用を開始。結果として、148% の売上向上を達成しました。
オリジナル製品の売上比
(2021 年~2023 年)
オリジナル製品の採用企業数の伸び率
(2021 年~2023 年)
オンライン ショップの会員登録増加数
紹介企業について
奥地建産は、住宅の床や天井の骨組みとなる「下地材」や、太陽光発電施設の架台となる資材の開発・製造・販売を行っている建築資材メーカーです。三重県と福島県に自社工場を持ち、大阪を拠点として全国に向けて製品の販売を行っています。現在は、オリジナル製品「クラックガード」の販売に力を入れています。
課題
建築資材メーカーにとってユーザーとなり得る工務店の数は、日本全国で 2 万社を越えるといわれています。そのため、製品を知ってもらうための営業が不可欠になりますが、奥地建産でオリジナル製品「クラックガード」を担当する営業職はわずか 3 名。2 万社以上の工務店に対し、3 名で網羅的にリーチをすることは現実的ではありませんでした。
そこで、全国の工務店へ自社のオリジナル製品の魅力を届けることができる方法として、2022 年 2 月からオンライン ショップを開設しました。しかし、建築資材メーカーがオンライン ショップを運営していること自体が珍しく、工務店の購買担当者もそこから購入するという商流には慣れていなかったことも一因となり、売上は伸び悩んでいたといいます。
オンライン ショップで販売している同社の「クラックガード」というオリジナル製品は、石膏ボードの下地として使うことで、石膏ボード同士のズレを抑制し、その上に張られるクロスの不具合を防ぐもの。「クロス割れ(内壁仕上材のクロスが割れること)」の予防目的で用いられる資材です。住宅に必ず必要な資材というわけではないため、実際にクロス割れの補修を経験した工務店にしか必要性がイメージできず、ニーズの有無がはっきりと分かれます。
この付加価値に重きを置いたオリジナル製品を使用する価値を、まだ製品を知らないユーザーに認知してもらうためには、「クロス割れ補修」を問題とするイメージをしっかりと醸成させる必要もありました。
「少数の営業しか抱えられない中小規模の建築資材メーカーであっても、全国規模でユーザーとの接点を持てることが、Google 広告の魅力だと感じます。」
奥地建産株式会社 営業開発部
上田 陽平 様
解決策
上田様は「私たちは、普段からマーケティングの理論とすり合わせながら、営業戦略を練っています。そういった視点から見て、ユーザーへの認知力が最も強いのが Google 広告なのではないかと思いますね。そして何より、少数の営業しか抱えられない中小規模の建築資材メーカーであっても、ユーザーとの接点を全国規模で持てることが、Google 広告の魅力だと感じます」と語ります。
そのときのことを上田様は、「自分たちでデジタル広告の運用を行えば、そこから経営戦略も見えてきやすくなると考えました。また、Google 広告を選んだのは、全国の 2 万社を超える潜在顧客に見てもらえる場所として最適だと思ったからです。現代では、生活者にとって Google での検索は欠かせないものになっていますから」と語ります。
運用開始後は、Google 広告の専任のサポート担当と一緒に細かな設定を進めていきました。改善点に関する打ち合わせを定期的に行い、その都度困っている箇所について相談。それ以外でも頻繁にやりとりを行い、いつでも相談できる体制があったといいます。上田様は、「それまで訪問営業の経験しかなく、Google 広告の管理画面の操作から不安を覚えていましたが、とても手厚いサポートがあったので助かりました。専任のサポート担当の方に教えてもらううちに、クリック数やコンバージョンの分析も自分たちで行えるようになっていきました」と振り返ります。
そして、上田様は「検索広告(リスティング広告)」に加え、Google が所有している YouTube や Gmail といったサービスに加えて、200 万以上のウェブサイトやアプリ上に、企業の広告を表示することができる「ディスプレイ広告」を活用しながら、Google 広告を運用していきました。
結果
今回は、検索広告(リスティング広告)とディスプレイ広告の 2 種類を的確に使い分けたことで、成果が生み出せたといいます。Google の検索ページにテキストが表示される検索広告(リスティング広告)では、製品に関連するキーワードを検索したユーザーに対して、ピンポイントで広告を配信できるように設定。そして、まだ製品を知らないユーザーに製品を使用する価値を認知してもらうという課題に対しては、ディスプレイ広告が非常に有効だったといいます。
「検索広告(リスティング広告)では、さまざまなキーワードを使い分けることで顕在層と潜在層の両方にアプローチができる設定にしていました。しかし、クラックガードは、必要性に気づいたときに求められる製品ですので、やはりニーズを自覚している人以外に関心を持っていただくには、製品を使用することで問題が解決されるイメージを醸成する必要がありました。そこで、どういった場面で製品が必要になるのかということを、バナー画像を使ってディスプレイ広告で分かりやすく配信すると、潜在的なユーザーに製品を使用する価値をしっかりと届けることができました」と、上田様はいいます。
また、「オーディエンスの設定が細かくできたことも驚きました。お客様になってくれそうな方に向けてのみ、効果的に広告を配信することができましたから」と、確かな手応えを表情に浮かべます。
さらに、Google の AI からの「最適化スコア」の提案にも助けられたといいます。キーワードや予算を Google の AI からの提案通りに設定することでターゲットとなる工務店に対して情報が的確に届き、クリック数や会員登録数、売上などの各コンバージョンを伸ばすことができました。
そして、Google 広告により全国の工務店との接点を持てるようになると、オンライン ショップの会員登録数が 600 件に増加。さらにオンライン ショップだけでなく、資材の販売商社からの発注も増え、最終的にはオリジナル製品の採用企業数 147%、売上 148% を達成することができました。
まとめ
上田様は「私たちは、普段からマーケティングの理論とすり合わせながら、営業戦略を練っています。そういった視点から見て、ユーザーに認知させる力が最も強いのが Google 広告なのではないかと思いますね。そして何より、少数の営業しか抱えられない中小規模の建築資材メーカーであっても、ユーザーとの接点を全国規模で持てることが、Google 広告の魅力だと感じます」と語ります。
「また、Google の AI からの提案により、一定の成果を得られるようになったことで、今では Google 広告の管理画面を見に行くことも少なくなりました。デジタル広告にかける工数が削減できたことにより、自分の時間をコア業務に回せるようになったこともうれしいですね」と、上田様は話します。
「Google 広告がお客様を連れてきてくれる。私は、そのお客様からのお問い合わせに対応するだけで、売上が伸びています。そう考えると、Google 広告は私たちと全国のお客様をつないでくれる、デジタル広告としての最大のパートナーだといえますね」と、上田様は Google 広告に対して感じる心強さも語りました。今回の結果を受けて、同社の営業開発部は、広告運用によってさらなるシェアの拡大を考えているといいます。
そして、最後に上田様は「今後、Google の AI によって、オーディエンスに対するターゲティングがさらに精緻になるといいですね」と、Google 広告への期待を話しました。
Google 広告で困ったときは、専任のサポート担当にご相談ください。
Google 広告の導入の際には、この事例のように専任の担当がサポートします。広告開始に役立つ具体的なアドバイスの提供から最新の運用方法のご紹介、キーワード設定、最適な予算まで一緒にチェックしますので、初めての方でも安心してご利用いただけます。もちろん、ご相談は無料です。
質問がある場合はサポート担当までお気軽にご連絡ください。