Google 広告を検討されている方や、広告設定を初めてされる方も、こちらでご紹介する 10 のステップを参考にして、スムーズなスタートを切りましょう。
Google 広告の基礎用語を知る
- キーワード: キーワードは、ユーザーが Google 検索に入力する単語や文のことを指します。検索広告キャンペーンを立ち上げるに際は、どのようなキーワードで検索された際に広告を表示したいのかを考えてみましょう。ユーザーが、自社の商品やサービスやそれに類似したものを探す際に検索で使用すると思われるキーワードを選ぶことが鍵です。
- 入札: 誰かがあなたの広告をクリックしたとき、その 1 クリックに対して、いくらまでなら広告料金を支払ってよいかを決めて設定することを「入札」といいます。(Google 広告には、広告表示に対して料金を支払う場合と、広告のクリックが発生した場合に料金が発生する 2 つの課金方法があります。)
- 品質スコア: 他の広告主様の広告と比較した広告の品質の目安をスコアで示す診断ツールです。スコアは 1~10 の数値で示され、キーワード単位で確認できます。品質スコアが高いほど、そのキーワードを検索しているユーザーにとって、お客様の広告とランディング ページが、他の広告主様のものよりも関連性が高く有用であることを意味します。品質スコア診断ツールは、広告、ランディング ページ、キーワード選択を改善する手段を把握するのに役立ちます。
- 広告ランク: ユーザーが Google 検索にキーワードを入力したときに、他の広告と比較してどこに広告が表示されるかを左右する指標です。ランクは、入札単価、品質スコア、その他の要素で決まります。
- CPC(クリック単価): 広告がクリックされたときに支払う実際の金額です。入札単価をクリックの回数分支払うわけではありません。入札単価ではクリック単価が幅を持って設定されます。
- コンバージョン: 広告をクリックした人が、購入、ニュースレターへの配信登録、電話での問い合わせなど、あなたが重要と位置付けた行動を起こすことをコンバージョンと言います。
アカウントを設定する
アカウントを設定する際、いくつかのコツを理解しておくことで早い段階から成果を期待できます。まず広告アカウントの中に商品やサービス別の区分を作りましょう。すでに自社ウェブサイト上で使用している分類の方法があれば、それに従うのも選択肢のひとつです。
Google 広告アカウントには、キャンペーン(上位)と広告グループ(下位)という 2 つの区分があります。ひとつのキャンペーンの下に複数の広告グループを用意することができます。キャンペーンはビジネスの大きな分類、広告グループはより小さく具体的な商品やサービスの分類を表すものと考えてください。たとえばクラフト用品業の広告を立ち上げる場合、次のようなキャンペーンと広告グループを作成します。
キャンペーン 1:編み物
- 広告グループ 1:糸
- 広告グループ 2:針と刺繍枠
- 広告グループ 3:生地と刺繍糸
キャンペーン 2:子どもの工作
- 広告グループ 1:絵の具とマーカー
- 広告グループ 2:グリッターとのり
- 広告グループ 3:工作キット
キャンペーン、広告グループ、広告、キーワードリストを個別に作成することで、広告とオーディエンスの関連性を維持できます。つまり、「グリッターとのり」を探しているユーザーに「刺繍糸」の広告を表示してしまい、御社が「探しているものを扱っていない」とユーザーに思われることを避けられるのです。
広告の内容とターゲットが明確であればあるほど、具体的な商品やサービスを探しているユーザーにリーチしやすくなります。
予算を設定する
Google 広告のコスト管理は、1 日の予算と入札単価の 2 種類の設定で行います。
予算は、各キャンペーンで使用する 1 日あたりの金額です。入札単価は、広告を紐づけるキーワードに支払う金額です。ユーザーがこのキーワードを検索し、あなたの広告をクリックすることで初めて広告費が発生します。
広告掲載をはじめて間もない時期は、どのキャンペーンが最も効果的か見当がつくまで、アカウント全体に予算を万遍なく振り分けることもできます。
しかしながら、ビジネスの状況に応じて異なるキャンペーン予算と入札単価を設定するのが一般的です。例えば先ほどの手芸用品店の例で、特定の月に「子どもの工作」関連商品に顧客を集めたい場合、そのキャンペーンの予算を高く設定します。逆にあまり重要でない別のキャンペーンの予算は低くしておくことを検討しましょう。予算と入札単価はいつでも変更できるので、何かうまくいかないことがあれば、その都度調整できます。
キーワードの入札設定に関しては、広告ランクが高くなるように入札単価を選びつつ、予算内に収まるようバランスを取る必要があります。
入札の仕組みについて詳しくは、こちらをご覧ください。
キーワードを選ぶ
キーワードを選ぶ際に重要になるのは、オンラインで御社が提供する商品やサービスを探す人びとが、検索で使用すると思われる言葉を選択することです。また、表示される広告文や広告をクリックした後に移動するランディング ページの内容とキーワードを可能な限り関連性が高いものにすることも大切です
これから広告を始める方をサポートするため、Google 広告では、キーワードのサンプルリストを作成できる「キーワードプランナー」というツールを無料で提供しています。(キーワード例を確認したら、自社にとって有益なものだけを選んで使用することをお勧めします。)
キーワード プランナーは、特定のキーワードに入札する金額を見積もるのに役立ちます。候補として考えているキーワードの入札単価見積もりはどのくらいか、どのキーワードなら予算に収まるかといった広告予算の見通しを立てる際に活用してみましょう。通常、より競合が多いキーワードは入札単価がより高くなります。
慣れるまでは、数クリックで全予算を使い切ってしまうことがないよう、競合が多いキーワードは避けたほうがよいかもしれません。低~中程度のコストのキーワードに留めることで、露出量を確保してキャンペーンの効果を試すこともできます。
Google 広告のキーワード プランナーについて詳しくはこちらをご覧ください。
キーワードのマッチタイプを設定する
Google 広告で設定できるキーワードのマッチタイプを選ぶことで、広告が Google に表示されるタイミングをさらに絞り込むことができます。キーワードのマッチタイプには、次の 4 つがあります。
インテント マッチ(デフォルト)
このマッチタイプでは、 指定したキーワードと同じ意味の検索語句に対して広告を表示し、キーワードそのものを含まない検索語句も対象になります。最も広範な種類の検索で広告を表示できるオプションで、すべてのキャンペーンにデフォルトのマッチタイプとして設定されています。
注: スマート自動入札ではインテント マッチを使うことが不可欠です。なぜなら検索語句は千差万別で、それぞれの入札単価にはオークション時の固有のコンテキスト シグナルを反映する必要があるからです。
フレーズ一致:
指定したキーワードと同じ意味を含む検索に対して広告が表示されます。キーワードと文言が異なっていても同じ意味に解釈できる場合は一致と見なされます。また、より具体的な情報が追加されている場合も一致と見なされます。フレーズ一致を使用すると、広告表示対象となる検索の数は完全一致の場合よりも多く、インテント マッチの場合よりも少なくなりますが、いずれにせよ、対象の商品やサービスを含む検索結果のみに広告を表示できます。フレーズ一致を指定するには、キーワードを引用符で囲みます(例: “手編みのセーター”)。
完全一致:
キーワードとまったく同じ意味または同じ意図の検索が、広告の表示対象となります。3 つのキーワード マッチタイプの中でも、完全一致は広告を表示させる検索結果を最も絞り込めますが、広告を表示させる検索結果の数はフレーズ一致とインテント マッチよりも少なくなります。完全一致を指定するには、キーワードを角括弧で囲みます(例: [手編みのセーター])。
除外キーワード:
除外キーワードを指定すると、その語句を含む検索を広告の表示対象から外すことができるため、関連性の低いトラフィックを排除できます。たとえば、高級毛糸だけを販売している場合は、除外キーワードとして「バーゲン」や「安い」などの語句を指定するとよいでしょう。
キーワードのマッチタイプについて詳しくは、こちらをご覧ください。
キーワードを選ぶ際に重要になるのは、オンラインで御社が提供する商品やサービスを探す人びとが、検索で使用すると思われる言葉を選ぶことです。
ランディング ページを設定する
ランディング ページは、潜在顧客が広告をクリックした後に表示されるページです。広告とキーワードに関連したページを選択することで、ページの訪問者がより速やかに探しているものを見つけられるようになります。例えば広告で糸のセールを宣伝している場合は、ただホームページに誘導するのではなく、糸が大きく紹介されているランディング ページを選びましょう。
表示するデバイスを決める
あなたの見込み顧客は、デスクトップやモバイルデバイスのどちらで検索しているでしょうか? それとも両方で検索しているでしょうか?外出中の買い物客にリーチしたい、オンラインですぐに購入をしたい人にリーチしたい、などの目的によっても、広告を表示すべきデバイスが変わってきます。
Google 広告のアカウントを設定する際に、どのような顧客とつながりたいのか、またその顧客はどのようなデバイスを使用しているのかを考えて、彼らにリーチできるようにしましょう。例えば自動車修理店を経営していて、近隣にいる見込み顧客を集めたい場合、モバイルデバイスにのみ広告を表示することを検討しましょう。
Google 広告のモバイル広告について詳しくは、こちらをご覧ください。
広告文を作成する
広告文は事業の第一印象を左右する重要な要素です。見込み顧客が求めているものを提供できることを、的確に伝えるようにしましょう。
最も簡単な方法は、ユーザーが実際に検索で使用するキーワードを広告に取り入れることです。(手芸用品店の例では、キーワードが「毛糸」であれば、「毛糸」という文字の入った広告文を作るなど)。こうすることで、潜在顧客との関連性がより高い広告内容となり、品質スコアが向上する可能性もあります。
広告に「行動を促すフレーズ」(CTA)を挿入することも大切です。ユーザーがあなたの広告を見た後に何をして欲しいかを伝える、明確かつ簡潔なメッセージを含めることをお勧めします。「今すぐ購入する」や「詳細を見る」などのフレーズで、ユーザーが広告をクリックするように誘導します。
アカウントを Google アナリティクスと連携させる
Google アナリティクスは、ユーザーが広告やウェブサイトに対してどう反応したかなどの解析ができる無料ツールです。
Google 広告の管理画面上では広告をクリックした人数がわかりますが、Google 広告とアナリティクスを組み合わせることで、広告をクリックしたユーザーがウェブサイトにアクセスした後の行動を知ることができます。
たとえば、サイトにアクセスしたユーザーがすぐにページから離れてしまうような場合は、広告が適切なユーザーに届いていない可能性があるか、サイト内の誤ったページに誘導している可能性があります。このような分析結果を活用することで、広告をより効果的に展開し、マーケティング予算をより効果的に活用することができます。
Google 広告とアナリティクスを組み合わせることで、広告をクリックしたユーザーがウェブサイトにアクセスした後の行動を知ることができます。
Google アナリティクスについて詳しくは、こちらをご覧ください。
キャンペーンを公開して結果を確認する
お疲れ様でした。これで、キャンペーンを公開する準備ができました。公開後は、キャンペーン効果の確認も忘れないようにしましょう。どの広告やキーワードから最も多くのクリックやコンバージョンが発生しているか、頻繁にチェックすることをおすすめします。時間が経つにつれて、どの戦略が目標達成に貢献しているのか、どの戦略に微調整が必要かが見えてくるでしょう。
今回ご紹介した 10 のステップは、必要に応じて広告の公開後もご参照ください。またこちらで取り上げられていない疑問がある場合は、Google 広告のクイックスタートガイドも併せてご覧ください。